ある日、森の中

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『自閉症スペクトラム障害のある人が才能をいかすための人間関係の10のルール』を読みました

 本を読みました。

 『自閉症スペクトラム障害のある人が才能をいかすための人間関係10のルール』(明石書店

 著者 テンプル・グランディン、ショーン・バロン

 訳 門脇陽子

 

 自閉症スペクトラムがあり、社会的に活躍している著者2人が、それぞれの体験の中から学んできた人間関係の暗黙のルールについて語っている本です。「10のルール」とはありますが、大きな10のルールの中に細かくいろいろな小ルールが書かれているし、各ルールの最後には「留意すべきポイント」がいくつか書かれています。ルール10の「ポイント」は17もありました。

 

 【人間関係の暗黙のルール】 

1 ルールは絶対ではない。状況と人によりけりである。

2 大きな目で見れば、すべてのことが等しく重要なわけではない。

3 人は誰でも間違いを犯す。一度の失敗ですべてが台無しになるわけではない。

4 正直と社交辞令とを使いわける。

5 礼儀正しさはどんな場面にも通用する。

6 やさしくしてくれる人がみな友人とはかぎらない。

7 人は、公の場と私的な場とでは違う行動をとる。

8 何が人の気分を害するかをわきまえる。

9 「とけ込む」とは、おおよそとけ込んでいるように見えること。

10 自分の行動には責任をとらなければならない。

 

 

 これだけ見ると、他に読んできたようなルールに関する本とは少し違って、分かりにくい感じがありますが、細かく読むと2人の具体的な体験とともに理解しやすかったです。というか、そちらの方にこそ価値がある。単に「10のルール」ではない、重量感のある本でした。

 ルールや小ルールをひとつずつ抜き出して、まとめて整理してみるのも面白そうです。